日焼けが気になる季節になりました。日焼け止めは、本来一年通して使うもののはずなのですが、実際は特に暑さを感じるこの季節に購入する人多いですよね?
「日焼け止めは使ってるけど、詳しくは知らない。」「とりあえず、数字の高いのを買ってる。」という方は、ぜひこの記事、読んでみて下さい。
効果や時間がわかると自分に合った日焼け止めを見つけられ、単に数字の高いものがいいわけではないことが分かります♪
それでは、“日焼け止めの効果と持続時間の計算方法”を、corecty編集部のスキンケアアドバイザーがご紹介します♪
目次
日焼け止めの効果と時間
日焼け止め効果の基準「SPFとPA」
日焼け止め効果の基準となる「SPF・PA」の見方についてまとめています。
SPFとは?
日焼け止めを購入する時、必ず見る“SPF”や“PA”ですが、これらは紫外線から私たちの肌を守ってくれる数値なんです。
SPFとは、UV-Bをカットする数値で「SPF値」と呼ばれています。この数字は、一般的に高ければ高いほどいい、効果が高いです。
ちなみにUV-Bは、肌の表面に炎症反応(日焼け)を起こします。
SPFの数字は、素肌の状態の時、日焼け止めを塗った状態の時の最小紅斑量(さいしょうこうはんりょう)。
※最小紅斑量とは簡単にいうと、「紫外線を浴びた肌が赤くなるまでの紫外線量の比率」です。
このSPF値、信頼できる数値ではありますが、メーカーによって微妙にズレてしまうことがあります。
さらに、肌の状況や日焼け止めをどんな環境で使うか、塗ってからどれくらいの時間が経過しているか、によって個人差が出てしまうのです。
同じ日焼け止めを購入し使っていても、AさんとBさんへの効果は、違うということになります。
またSPF1が素肌の状態を表していて、SPF30なら素肌でいるよりも30倍にわたる日焼け止め効果が。
ただし、1日のうち日焼けする時間帯とそうでない時間帯があることを考えると、SPF値が多ければいいというものではありません。
ですので、現在販売されている日焼け止めは「SPF50+」が最高値。これは、SPF50以上ならすべての日焼け止めがこの表示となります。
一般的には、
■日常生活(買い物に出かける、洗濯物を干すなど)の範囲なら、SPF15~20
■レジャー(海や山、川遊び、1日中外でスポーツなど)なら、SPF30~50
が適当だといわれています。
これは、あくまでも一般的な数値で、“焼けやすい・皮膚が薄い・ホルモンの状態”などの違いで個人差があるので気をつけてください。
PAとは?
PAとは、UV-Aをカットし、肌を守る数値のことです。
UV-Bだけをカットすればいいといわれていた時期もありますが、UV-Aの肌への影響は「すぐには出ないが、長い時間をかけてシミや深いしわになり肌に有害なもの」と今では認知されています。
このPAですが、4段階で表されます。
「PA+ PA++ PA+++ PA++++」
このように、+(プラス)がいくつ付いているかによって、紫外線カットするレベルに違いがあります。
現在は、PA++++(4プラス)が一番高いレベルになっているので、SPFさえ高ければいいというわけではないんです。
ところで、あなたは紫外線量のグラフを、見たことがあるでしょうか?
https://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2015/full.pdf4月や5月が高い数値になっているものや、時間帯のグラフだと、9時くらいから14時くらいまでが高い数値になっているグラフです。
1本線で書かれていることが多いのですが、UV-AとUV-Bを2本の線に分けて書くと、UV-Aの方が実は数値が高くなっています。
もちろん、UV-Bをカットすることも大切ですが、“UV-Aをカットすることは、肌にとってとても重要なこと”なんです!
一般的には、
■日常生活(買い物に出かける、洗濯物を干すなど)の範囲なら、PA+、++
■レジャー(海や山、川遊び、1日中外でスポーツなど)なら、PA+++、++++
が適当だといわれています。
日焼け止めの時間「計算方法」
それでは次に、日焼け止めを塗ってからどれくらいの時間もつものなのか?日焼け止めに表示されているSPF数値の計算方法をお伝えします。
一般的に、人の肌が紫外線に影響されるのは“およそ20分”。SPFの説明で書かせて頂きましたが、SPF1=素肌の状態です。
計算方法は、例えば「SPF2=20分×2=40分」というように、「SPF数値×20分」でどれくらいの時間カットできるのかわかります。
それでは、日焼け止めによく記載のある数値で、いくつか計算してみますね。
・SPF15=20分×15=300分(5時間)
・SPF20=20分×20=400分(6時間40分)
・SPF30=20分×30=600分(10時間)
・SPF50=20分×50=1000分(16時間40分)
このようになります。
ただ、「SPFとは?」のところで書かせて頂いたように、自分の生活環境に応じてSPFの数値は選びましょう。
日焼け止めの選び方
紫外線カット剤には、ご存じのように「紫外線吸収剤&紫外線反射剤」があり、この2つの紫外線カット剤には、相反する特徴があります。
・紫外線を吸収して、変化させる。
・メリット
ムラになりにくい。皮脂や汗を吸収する。
・デメリット
乾燥肌には、不向き。ニオイがある。
・酸化チタンや酸化亜鉛など微粉の酸化物によって、紫外線を反射させます。
・メリット
肌を、乾燥させない。
・デメリット
水溶性(ジェル系など)のものに混ぜたものは、粉がムラになりやすいので、塗り方に注意が必要です。
このように、紫外線吸収剤にも紫外線反射剤にも、メリットデメリットがあります。
SPFの数値を見ることも大切ですが、自分に適しているかどうかの判断も必要です♪
効果的な日焼け止めの塗り方
日焼け止めはには、数多く種類があります。二層式のものやローションタイプ、ジェルタイプやクリームタイプにパウダータイプなど。
日焼け止めを効果的に塗るためには、日焼け止めのタイプ別で塗り方を変える必要があります。
■二層式タイプ、ローションタイプの塗り方
①手のひらに日焼け止めを、適量のせます。
②顔全体に、薄くのばします。
③さらに①②をもう一度繰り返し、重ねづけをし、肌に密着するようにハンドプレスします。
一度にたっぷりの量をつけると、ムラになりやすく、ファンデーションがポロポロ取れたりすることも。
水分が多い日焼け止めは、重ねづけすることでムラになりにくくなります。
■ジェルタイプやクリームタイプ塗り方
①日焼け止めを指に少量取り、顔全体にこすらず薄くのばします。
②均一になるようにのばしたら、さらに①と同じように、重ねづけをします。
特にクリームタイプの日焼け止めは、他の日焼け止めと比べると落ちにくいとは言われますが、一度に多量に塗らず、2回に分けて塗ることでムラになりにくく、塗り忘れも起こりにくくなります。
■パウダータイプの塗り方
①ベースメイク(ファンデーション)の一番最後に、塗ります。
パウダータイプの日焼け止めは、肌に優しいといわれますが、パウダー状のものは落ちやすい傾向にあります。
ですので、パウダータイプの日焼け止めは一つで使わず、他の日焼け止めにプラスして使うのがおすすめ。
化粧直しの時など、パウダータイプのものだととても便利です。
まとめ
今回は、「日焼け止めの効果と時間」について書かせて頂きました。
日焼け止めの効果は、簡単にいうと“日焼けと紫外線を防ぐこと”ですが、自分の生活状況や目的によって、とりあえず高い数値の日焼け止めを使うのはおすすめできません。
“紫外線を防ぐために日焼け止めを使うことは、肌にとってとても重要なこと”ですが、日焼け止め自体が肌にいいわけではないからです。
日焼け止めを購入する時は、SPFやPAを自分のライフスタイルに合わせて、選んでみてくださいね♡